「外部から大学院に入ってきた学生がすぐに辞めちゃうのですが、何か対策とかありますか?」という質問が来たのでこたえてみます。
大学院を辞めちゃう原因はなんだろう
何はともあれ、原因を考えないことには始まりません。
質問者さんのとこにある原因が全く分からないのですが(教えて!)、自分なりに原因候補とその対策を考えてみましょうかね。
レベルが高くてついていけない
外部受験ということで、たいていはレベルが上がるはず。
周りが優秀すぎてディスカッションについていけない。
「前の大学では優秀だったのに大学院では足元にも及ばない。自信をなくした。」というパターンもあるでしょう。
小さな成功体験を積ませてあげる
対策としては、成長させてあげることですね。もうこれしかない。短期間の話で言えば、小さな成功体験を積ませることですね。
あなたが教員なら、毎日、毎週の目標を小さな目標にしてあけてください。
そして頻繁に認めてあげてください。「お、いいじゃん」みたいな一言でもその子は救われるはず。
遠回りする気もするかもしれませんが、その学生にとっては大切な期間なのです。
あなたが学生である場合も、認めることが大事。
学生ならば教員よりも見れるはず。
前より上手くなった。速くなった。いいディスカッションできるようになってきてるね。そういう一言が自信につながります。
辛さや悩みを打ち明けられる相手がいない
外部受験ということで、おそらくその学生は孤独でしょう。
たいていひとりでの県外進出なので、家族も友達もいないのです。
研究室の仲間とも、すぐに親密になれるわけではありません。
「あーしんどい」そんな一言も言えなかったり、ましてや「悩みがあるんだ」とはなかなか打ち明けられないでしょう。
ご飯に誘う、おかしやジュースを買いに行く
対策は、なんでも言ってもらえる仲になること。きっかけを与えること。
「今日の昼どうする?一緒にどう?」「喉乾いたからジュース買いに行こうよ」こうやってきっかけを与えること、あるいは関係を作っていくことが大切です。
ご飯や休憩以外にも、実験中に軽く雑談することも大事ですし、こちらから悩みを打ち明けるというのも有効打。
以上は学生の方がやりやすいです。教員の場合は、実験計画を立てるディスカッション等のついでに雑談を入れる等の工夫がよいかと。
教員と雑談ができるという事実は、学生にとっては「あ、雑談していいんだ」みたいな安心感につながります(結構デカい)。
うちの研究室では昼食は教員プラス学生(半分弱くらい参加)みたいな文化があります。こういった文化を作るのも大事なのかもしれません。
(全員毎日参加はしんどいから、行けない時は断れる雰囲気、大事。)
また、教員のあなた、研究室の雰囲気をピリピリさせすぎてはいませんか?
雑談できるような雰囲気ではないなら、当然悩みも打ち明けられません。
そんな雰囲気では、学生同士のケアが全く行われず、ひとり、またひとりと倒れていくのみです。
放っておけば、ある程度学生同士で助け合ってくれるものです。
組織のトップは研究の楽しさを熱く語り楽しそうにしてくれていれば、下はついて行きたくなるものです。
ついて来ないというのなら、一度自分を見つめてみてはみませんか。
最後に
以上、外部受験の学生が大学院を辞める理由とその対策について考えてみました。
学生の成功を願うこと。またそれをサポートすること。いい人間関係を築くこと。この辺が大事そうですね。
この対策をアップデートできたらよりたくさんの人を助けられると思うので、みなさんのご意見も聞かせていただけると嬉しいです!