どうも、大学院生博士ブロガーのともよし(@tomo141)です。
2017年のノーベル化学賞が発表されました。
受賞理由は、クライオ電子顕微鏡の発明。
クライオ電子顕微鏡の解説をしていきたいと思います。
2017年のノーベル化学賞
2017年ノーベル化学賞を受賞されたのは、スイスのJacques Dubochet氏、アメリカのJoachim Frank氏、イギリスのRichard Henderson氏の3名です。
おめでとうございます。
日本人4年連続受賞ならず!みたいな報道がありそうですが、まあまあまあ、何十年か後に「日本人受賞10年ぶり」とか言わないために、報道で科学者の卵を増やしたいものです。
ぼくもこういったブログ活動等を通して、未来のノーベル賞受賞者となるような科学者を生む、お手伝いができればなと思っております。
クライオ電子顕微鏡の解説
さて、受賞理由は、クライオ電子顕微鏡の発明。
クライオ電子顕微鏡というものを使うと、溶液中の分子の構造を解析することができます。
この“溶液中で”というのが大きなポイントです。
タンパクを構造解析するためには、結晶化させる必要があったのですが、クライオ電子顕微鏡では溶液中で(水に溶かした状態でよい)解析することができます。
簡単に言うと
シンプルに雰囲気を説明すれば、塩の構造を解析したいんだけど、固体の塩を作るという面倒くさい作業(結晶化)なしに、海水を使って塩の構造が解析できるよ!みたいな話です。
(厳密には、海水みたいに塩以外の不純物を含む溶液では解析できません。純度の高いタンパク水溶液を得る必要があります。)
学生実験でやった感想
ぼくも結晶化→電子顕微鏡で解析、というのを学生実験でやりましたが、結晶化させるのはなかなか大変そうでした。
運ゲーではないんでしょうけど(そういう見方もできる?)、「かなりの試行回数を要する解析なのでは?」と感じました。
(再現性はとれるのかな?w)