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大学院生、理系博士ブロガーのともよしです(博士課程なう)。有機化学やってます。笑いは大事にしています。

有機化学系はきつい。研究室の正しい5つの選び方

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今日も大学院生ブロガーのともよし(@tomo141)がお送りする。

「きつい&コアタイムが長い」ことで有名な有機系研究室に行こうと思っているあなたに、どのように研究室配属を考えるべきか?をお伝えしたいと思う。


もくじ

 

有機系研究室を選ぶ前に考えておくべきこと

研究室を選択する以前に、まずは自分が研究室を出てからどうしたいのか?というのを考えておくべきだ。

まずは以下の点について、それぞれ何%くらいの気持ちがあるのか?を考えてみて欲しい。

  • 学部卒業後、就職
  • 修士卒業後、就職
  • 博士卒業後、就職
  • アカデミックに残る、大学教員
  • どこかで起業する(どのタイミングでもいける)

有機系研究室の選び方1.やりたい分野かどうか

そして次は、研究室の選択だ。

まずは、やりたい分野で絞るのがいいだろう。

有機系研究室には、大きく分けて反応の研究室と合成の研究室がある(ほかにもいろいろあるけど)。

広くていいけど、“反応か合成か(高分子か)”くらいは考えておこう。

反応は、新規反応を開発する研究室。
合成は、天然物や有用物質を合成する研究室。

それぞれにメリットやロマンがあると思う。

合成をやれば、「自分ならなんでも作れるぜ」っていう自信がつくかもしれない。
これは、製薬企業なんかに就職したい場合に有利になる。
あと合成研究中に新規反応を開発できたりなんかもする。

反応開発をやれば、今まで誰も創れなかったような便利な反応を発明できるかもしれない。
これは科学者冥利に尽きるというものだ。
そして、「合成屋さんなんて既存の反応を組み合わせてるだけじゃん」と言えるかも知れない(あんまりカッコよくないけど)。


まだ研究を始めてないみんなには、反応か合成か?と聞かれても、あまり実感がわかないと思う。

だけど、「自分はどちらの研究(はっきり二分することはできないが)がやりたいんだろう?」という問いかけを持ちながら、研究室を見学したり、質問をしたりすると、自分の将来についてより具体的に考えるようになるから、こういう問いかけを持ちながら研究室見学をした方がいいだろう。


見学しに行った研究室が反応寄りか、合成寄りかがわからない場合は、聞いてしまえばいい。

「どちらもよさそう」と思ったら、気にしなくてもいい。

有機系研究室の選び方2.「学位を取ってからやりたいこと」を実現できるかどうか

将来やりたいことを実現できるかどうか? これはとても重要な事だ。

学部を出て就職する場合

学部を出て就職する場合、就職活動をしやすい研究室かどうか?が大事だ。

有機系研究室は忙しいところも多いから、就職活動をしているヒマがないことが多いかもしれない。

というか就職したいなら、就職において学部時代の研究が“かなり大事”ということはないから、有機系を選ぶことを考え直したほうが良いかもしれない。

修士、博士で就職する場合

修士、博士で就職するなら、大学時代の研究内容が就職にわりと大きく関わってくる。できれば研究内容を考えておきたい。

ただ、修士卒は有機系研究室に所属していたらさほど差はないから、あまり考えすぎなくても良い。

博士であっても、わりと潰しが効くから、さほど考えなくても良い。


ただ、薬や農薬を合成したい、とかなら合成の方に進んだほうが有利な気はしている。


あ、修士で卒業したいなら、ドクター勧誘が激しいかどうかは少し考えたほうがいいのかもしれない。

研究室によっては、説得がうますぎて勧誘に負けてしまう人が多くいる、なんてウワサを聞いたこともある。

「修士で卒業しやすい雰囲気ですか?」って聞いてみたり、博士への進学率を調べたりしてみるといい。

博士取得後、アカデミックの道を考えているのなら

大学教員になりたいのなら、

  • 結果を出している研究室
  • 勢いのある研究室
  • 有名な先生の血筋を持つ研究室

を選んだほうが、いいかもしれない。

と、言われても、研究室に入る前のみんなには分からないだろうから、どうすれば分かるかを書いてみる。

ずばり、聞きまくれ。これだ。


「アカデミックに残るつもりだ」「有利な研究室が知りたい」という旨を伝え(できればやりたいことも伝える)、どの研究室が適しているか、相談しよう。

必ず、修士の先輩、できれば博士の先輩に聞いたほうが良い(修士の学生じゃ、あんまり事情を分かってない人も少なくない)。公平に調査するために、全研究室で聞き回ったほうがいい。

(教授に聞くのは失礼だからおすすめしないけど、勇気があるのならどうぞ)

有機系研究室の選び方3.どれだけ働かなければ“いけない”のか

いわゆるコアタイムを聞く。何時に研究室に来なきゃいけない、何時まではいなきゃいけない、という情報を集める。

で、だいたい始まりの時間は疑わなくてもいいけど、有機系研究室においては、終わりの時間は疑っていったほうがいい。

コアタイムが21時なのに、22時に帰って「ちょっと早いんじゃないの?」って言われるところもある。

この辺の、どれだけ働かなければいけないか、という情報をうまく集めて欲しい。


ただ、学生をたくさん入れたいがために嘘をつく研究室もあるから注意だ。

一番確実なのは、22時くらいにそれぞれの研究室の廊下を歩いてみる、とかかな笑

18時から2時間おきに、“どれくらい人が残っていそうか?”統計をとってみるといいだろう笑


あとは、「研究室の何人が週何時間くらいバイトしてますか?」って聞いたり。これも効果的かな。

有機系研究室の選び方4.教授や他の教員を尊敬できるか?

競争の激しい有機系の研究室では、教授は結果をバンバン出さなきゃいけないから、学生が厳しく指導されることが多い。

1年か、3年か、6年か、ずーっとお世話になる人だ。

教員が、尊敬できる人、理不尽なことを言わない人だと、厳しいことを言われても納得できるし、ついていけるものだ。

一方教員が尊敬できない人だと、厳しいことを言われてもついていけなくなってしまうものだ。

長い年月、前向きに頑張り続けるために、研究室の教員が尊敬できるかどうか?は意識しておいたほうがいい。


例えば、人柄が分かる質問をぶつけたりすればいいと思う。

どうやって人柄を判断するかは人それぞれだと思うけど、ぼくは「大学教員のやりがいは?」とか「好きな言葉は?」とか聞いたりしていた。

その回答に対しても、どれだけ深い考えがあって言っているのか?というのを面接していく感じだった。

それだけ、教員の人柄は大事だと考えている。

いま所属している研究室は、もちろん高得点だった。

(でも思い返せば、厳しく面接していく必要もないくらい、直感で「いい人だな」と思えていたような気もする)
(直感も大事かな)

有機系研究室の選び方5.雰囲気はよいか?

有機系研究室を選ぶにあたって、研究室の雰囲気が自分にあっているかどうか?は、一番大事かもしれない。

1日12時間以上? 週5日とか6日とか、生活をともにする人たちだ。

博士までいけば、小学生6年間で一緒に過ごした時間以上に、ともに時間を共有することになる。

厳しく鼓舞し合う雰囲気がいいのか? ゆったりとした雰囲気がいいのか? ワイワイした雰囲気がいいのか? だらだらした雰囲気がいいのか?

後輩に「最終的にどうやって研究室選んだ?」って聞くと、「最後は結局雰囲気で選びましたね」という人は多い。

自分に合う研究室を選んで欲しい。


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