こんにちは。博士後期課程在学中のともよし(@tomo141)です!
今日の内容はこちら
- 博士(=ドクター)とは?
- ぼくがドクター進学した理由
- 博士生活について
博士(=ドクター)とは?
博士、ドクターについて解説しておきます。
博士(日本語)=ドクター(英語)
まず、博士号とは、一般に博士後期課程を修了したときに得られるものです(他にも方法はある)。
で、ドクターという言葉は、ぼくの感覚では“博士を英語にしただけのもの”です。
医者のドクターと、研究者・博士号のドクターはちょっと違う
ただ、医者のことをドクターと言いますが、この医者のドクターは、研究者の博士号のドクターとちょっと違うイメージで使っています。
共通点としては、医者も医学博士という博士号を取得している人のことということ。
医者も、医学博士という“ドクターをとっている”(博士号をとっている)わけですね。
ここで使っている“ドクター”は、“博士を英語にしたときのドクター”ですね。
一方、一般に医者のことを単にドクターと呼んでしまったりします。
(ここでのドクターは、“医者を英語にしたときのドクター”)
なので、そういう風に研究者・博士号のことをイメージせずに「ドクター」といった場合は、医者のことを指すといってもいいです。
博士課程でとるドクター(博士号)の取り方
では、博士後期課程で博士号を取る方法を説明します。
まず、博士後期課程とは、次のような流れで進んだときに訪れる課程です(一番一般的な流れ)。
- 高校3年間
- 大学4年間
- 大学院(博士前期課程=修士課程)2年間
- 大学院(博士後期課程=博士課程)3年間~
あまり知られていないことですが、大学院は前期と後期に分かれています。
- 前期=修士課程(修士は英語でマスター)
- 後期=博士課程(博士は英語でドクター)
こんな感じ。
修士課程では、修士号を取得し、修士号を取った人(取ろうとして課程にいる人)のことをマスターと言ったりもします。
博士課程では、博士号を取得し、博士号を取った人(取ろうとして課程にいる人)のことをドクターと言ったりもします。
こんな感じですかね。
ドクター進学を決めた理由
ぼくはドクターに来てよかったと思ってます。
— ともよし@大学院生博士ブロガー (@tomo141) 2016年11月18日
次は、ドクター進学について、ぼくの考えをシェアしたいと思います。
主にこのツイートの内容をお話します。
↓
①ドクターの道を選んだ理由
— ともよし@大学院生博士ブロガー (@tomo141) 2016年11月18日
修士で出たら中途半端
研究テーマに対する思い
まだ就活したくなかった←
②ドクターの間はどうだったか
基本的にはつらい
たまに、本当にたまに、嬉しいことがある
③博士号取得後はどうなりそうか
未来は明るい(気がする)
ドクター行ってよかったと思う
ぼくって、なんでドクターに行こうと思ったんだっけ?
と、思い返してみました。ドクターに進学しようと思った理由について、まとめていきたいと思います。
修士卒では中途半端だと思ったからドクター進学することにした
M1のとき、「M2で研究終えたら、その頃どれくらいのスキルが身についているだろう?」って考えた。
— ともよし@大学院生博士ブロガー (@tomo141) 2016年11月18日
修士卒で習得できる技術なんて、「実験がちょっと上手い」程度だなと思った。
確かに、修士卒で得られるスキルは、決して低いものではない。それは、使えないスキルでもない。
— ともよし@大学院生博士ブロガー (@tomo141) 2016年11月18日
修士で卒業した場合、ある程度の能力を持っているだろうなと思った。
でも自分には、修士卒で得られる、その「ある程度」の能力では物足りなかった。
— ともよし@大学院生博士ブロガー (@tomo141) 2016年11月18日
経験から獲得するであろうアドバンテージが弱すぎると思った。修士で卒業しても「その他大勢」と大差なく、「他と同じでつまらない」人間にしかなれないなと思った。
研究室や研究テーマに対する思い
あと、高校生で理系を選んで、名大を選んで勉強して入って、コースを選んで、研究室を選んで…
— ともよし@大学院生博士ブロガー (@tomo141) 2016年11月18日
って、たくさんの選択をしてきた自分を、一番肯定できるのはドクター進学だと思った。修士で出ちゃったら、これまでの選択を否定する気がして。これまでにかけてきた時間がもったいないような気がして。
ぼくは、研究室の立ち上げメンバーだった。ひとつ上の先輩と同期、計7人でスタートした。
— ともよし@大学院生博士ブロガー (@tomo141) 2016年11月18日
ぼくは、新しい研究テーマを任された。教授の反応を経由する全合成。前任者なし。このテーマは、「ぼくが」始めたテーマなんだ。
研究室の引越しを2回やった。実験のルールも、生活のルールもみんなで考えた。みんなで作ってきた研究室だ。
— ともよし@大学院生博士ブロガー (@tomo141) 2016年11月18日
立ち上げメンバーにしか分からないだろうけど、それぞれすごく特別な思いがあると思う。ぼくも例に漏れず、強く思い入れのある研究室だ(最近では忘れていた感情だったな)。
ぼく以外のみんなの研究テーマは、反応開発。ぼくだけ全合成。
— ともよし@大学院生博士ブロガー (@tomo141) 2016年11月18日
ぼくのが一番、結果の出にくいテーマだ(と思っている)。最もチャレンジングなテーマを、最も優秀だったぼくに、任せてくれた。
面白いじゃないか、そう思った。
テーマは全合成だったけど、最初は簡単な反応開発からスタートした。全合成のキーリアクションが上手くいく条件を、必要条件をどんどん見出していった。
— ともよし@大学院生博士ブロガー (@tomo141) 2016年11月18日
研究は、モデルのモデルのモデル化合物から始まった。そして、次なるモデルのモデル化合物でも、たくさんの検討を行ってきた。
— ともよし@大学院生博士ブロガー (@tomo141) 2016年11月18日
それくらいの頃、季節は、ドクター進学を決める時期になっていた。
標的分子を定めて、開始した研究。全合成本基質の、モデルのモデル化合物での検討を行っている今。
— ともよし@大学院生博士ブロガー (@tomo141) 2016年11月18日
「ここで終わっていいんだろうか?」
そう思わざるを得なかった。
ここで終わってしまってはもったいない。せっかく「自分から始まった」研究をやらせてもらってるんだから、もう少し面倒を見てやりたいなと思った。この研究がどう進んでいくのか、自分の手を使って、自分の目で見守りたいと思った。
— ともよし@大学院生博士ブロガー (@tomo141) 2016年11月18日
ドクター進学してから感じること
ドクターは、9割が辛い
ドクターの今、たいていは辛いことの連続だ。
— ともよし@大学院生博士ブロガー (@tomo141) 2016年11月19日
常に何かに追われているような気がするし、休みも少ない、何より毎日帰りが遅い。
趣味の時間をとりたいけど睡眠を削るわけにもいかないし… という感じで、もう少しブログとかの趣味に時間を使いたいと、そう思う。
実験で喜びが得られる頻度はかなり低いし、TLCプレートを切っているときとか、なんか虚しくなることも多々ある。
— ともよし@大学院生博士ブロガー (@tomo141) 2016年11月19日
高度な知識を持っている博士が、ひたすらTLCプレート切ったり、ひたすらフラクションを分け続けたり、ひたすらセライトを洗ったり…
ロボットかシモベが欲しいって、何度思ったか
研究に、膨大な量の単純作業が必要なのは理解しているけど、
— ともよし@大学院生博士ブロガー (@tomo141) 2016年11月19日
早く結果を出したい焦りとか、学位取れないんじゃないかって不安とか、早く帰ってオフトゥンで寝たいとか、ブログ書きたいとか、そういう気持ちも強いから、
作業、作業、作業というのは本当に嫌になることがある。多々ある。
つづく…かもしれない。
(予定ではここから「嬉しいこと」を書いていくことになってたんですけどねー(汗))
(失速してしまったので、とりあえず公開しておきます。後悔はしていません。)
(またしても執筆中に公開してしまった…)